ネットワーク経由で他PCの操作を行えるハードウェアを知り興味が沸いたので試してみました!
Full版はさまざまな方が紹介されていたので、Lite版を購入して紹介しようと思うので、気になっている方の参考になれば幸いです。
nanoKVM Lite とは?
KVMoIP(KVM over IP)という技術で、遠隔地にあるPCやサーバーをネットワーク経由で操作でき、OSが起動していない状態でもBIOS画面の操作や障害対応が可能です。
近年はRaspberry Piベースの自作KVMや、市販の小型KVMデバイスも登場し、個人でも手軽に導入できるようになってきました。
中でも今回紹介するのは、最近少し話題になってきている「nanoKVM Lite」。USBドングルサイズで、HDMI入力・USBキーボードマウスエミュレーションを備えた、手軽で実用的なKVMoIPデバイスです。
nanoKVM Liteの可能性と実際の挙動と課題

結論
- ローカルネットワーク上で簡易的に利用する場合、かなり実用的。
- tailscale等のVPNサービスも利用可能インターネットを経由した遠隔操作にも対応可能で、意外と多機能
- iPhoneからの操作の場合、Wi-Fi経由なら問題ないが、VPN&モバイル通信(楽天モバイル)経由だと
実用に耐えられない少し重い程度で普通に使える - ソフトウェアでアクセスできないBIOS画面等も操作できるが、使用できるショートカットが少ないため、実用面では
ChromeRemoteDesktop
等を併用する方が良い。
(用途によってスイッチして使用するのが現実的)
- WoL環境を作っている人は、基本Lite版で十分。
○良い点
- 本体が超小型
- 超省電力
- UIがわかりやすい
- 誰でも気軽に使える
- Lite版は 安い
- ケーブルやSDカードは別途用意必須
- SSH接続やWebUIからコマンド操作も可能
△イマイチな点
- 基盤丸出しなので気を遣う
- Full版ならケースがついているので無視できる
- 高いビットレートが求められる場合不安定になりやすい
- 仕様(実装されているハードウェア性能の限界)
- 多少の遅延がある
- 実用上問題なしだが、ゲームストリーミングなどには向かない
※懸念点
- セキュリティ
- 多段階認証ができない(非搭載)なので、ビジネスシーンでは要検討
- 発熱問題
- 現状は問題なく動作しているが、そこそこ熱を持つため継続利用で熱暴走による不具合の可能性は否定できない
- 実装RAMが少ない問題
- 256MBしかないで、tailscaleを利用するとギリギリ

動作環境

本体セットアップ
- 最新のファームウェアをGithubからダウンロード
※Lite版は microSDカードとファームウェアを自分で用意する必要があります - ダウンロードしたファイルを解凍
※今回は「20250217_NanoKVM_Rev1_4_0.img」を使用 - 解凍したファイルをbalenaEtcherなどを利用し microSDカードへ書き込む
※公式サイトに記載の通り、microSDカードは8GB以上を用意しましょう!! - 本体にmicroSDカードを挿入し ケーブルを接続
microSD → HDMI・LAN・USB-C
※付属のヒートシンクも貼り付けておく - WebUIにアクセスしセットアップ
※ここからはFull版と同様です。

セットアップ(WebUI)
1. ルーターなどからnanoKVM LiteのIPアドレスを探し、Chromeなどからアクセス

※初期ログインは、ユーザー:admin
パスワード:admin
でログインできます。
2. ログイン後、パスワードを変更

※右上のポップアップが出ない場合は歯車マーク
→ Account
→ Password
からも変更できます。
3. 本体のバージョンを確認し、アップデート

↑確認をクリックして、少し待つだけ。
4. アップデートが完了したら、準備完了です!

稼働率の確認方法

1. メニューから、「NanoKVMターミナルをクリック」
2. 開いたターミナル内で、「htop
」と入力し、Enterを押すと下記のようなモニターが表示されます。

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