こんにちは、シミズです。
前回は、学習塾の教室長の1日について書きました。
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【塾の仕事】とある大手個別指導塾の教室長の一日
こんにちは、シミズです。 これまで前職の塾での仕事について書いてきました。 今回は、塾での仕事は具体的にどんな感じなのか、1日の流れをまとめてみたいと思います。 始業は基本的に午後 基本的に始業は午後 ...
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今回は、1年の流れについて書いていきたいと思います。
春(3月〜5月)
春期講習
塾には、春夏冬とそれぞれ講習会があります。
その講習会が年間の売上の大半を占めるので、どこの塾も生徒集めに必死になります。
自分がいた塾では講習会ごとに売上目標が設定され、その売上を立てることに必死になっていました。
特に春期講習は、大学生のアルバイト講師の入れ替えがあるので、シフトを組むのがとても大変です。
春期講習の期間は、春休み(3月終わり〜4月頭)の2週間程です。
第一募集期
3月から4月にかけては、募集期と呼ばれる生徒が1年で一番塾に入ってくる季節です。
塾の1年で一番たいへんな時期と言えます。
毎日のように新聞に折込チラシが入り、近所の学校の校門の前でチラシを配ったり、ポスティングしたり……とにかく忙しいです。
この期間は、ほとんど休みは取れません。
この時期に生徒が集まらないと、1年間を通して厳しい塾運営を強いられることになります。
テスト対策
怒涛の募集期の4月を終えると一段落、と思いきや、地味に重要なのが1学期の中間テスト対策です。
だいたいどこの中学も5月の中旬から後半にかけて実施されます。
ここでいい点数を生徒が取れないと、保護者が「せっかく塾に入れたのに……」と即退塾に繋がることもあります。
せっかく4月にたくさん生徒が入っても、結果が出せずにやめられてしまっていは意味がありませんし、悪評をばらまかれる危険性もあります。
逆にいい点数を取らせることができれば、いい評判に繋がり、夏以降に紹介等でさらに生徒を増やすことができます。
GW期間も塾は開けてテスト対策をしていました……
夏(6月〜8月)
夏期講習
夏のメインイベントは、なんと言っても夏期講習。
6月上旬から保護者面談をして、どれくらい夏期講習の授業が必要かを提案していきます。
その面談の準備期間も必要なので、GWが終わったら直ぐに夏期講習の準備に取り掛かるイメージです。
年3回ある講習会の中で一番期間も長く(7月後半から8月いっぱい)、受講料も高いので、塾の経営的には外せないイベントです。
生徒が一日中塾にいるので、生徒と過ごす時間が長くなり、信頼関係を築くチャンスでもあります。
個別指導塾の場合、集団塾とは違い生徒一人ひとりの都合に合わせて講習の授業スケジュールを組む必要があるため準備もかなり大変です。
中3の受験生ともなると、多い生徒で50コマ以上受講する生徒もいます。
それを生徒の予定と講師の予定を見ながら授業日程を組んでいくことになるので、その準備をする6月後半から7月頭はかなり忙しくなります。
第二募集期
夏期講習の受講に合わせて塾に入る生徒が多いこの季節を第2募集期と呼んでいました。
7月中旬からお盆くらいまでがピークです。
特に中学校3年生で部活を引退した生徒がこぞって塾を探し始めるので、年によっては春よりも生徒が増えることもあります。
秋(9月10月)
9月〜10月は、特にイベントもなく日々の業務を粛々とこなしていく期間です。
この期間にまとまった休みを取る人もいました。
ただ、毎回のことながらテスト対策はぬかりなく実施していきます。
冬(11月〜2月)
冬期講習
冬には冬期講習。
10月中旬から準備をはじめていきます。
冬休みは、年末年始の2週間程度です。
期間は長くありませんが、受験生は受験に向けてラストスパートの時期になっていくため、緊張感をもって臨みます。
受験
2月に入るといよいよ受験が始まります。
2月上旬に私立高校、下旬に都立高校の入試があります。
受験当日は、朝、最寄りの駅で最後の応援をしたりしてました。
1年間やってきたことが試される、塾の存在域が試される瞬間でもあります。
なにより苦楽をともにした生徒が合格した瞬間というのは格別。
1年を通してなかなかきつい塾運営ですが、この瞬間で毎年すべてが報われるような、そんな感じです。
そして……
受験が終わり、安心するのも束の間、すぐに3月。
募集期が再び始まります。
受験対策と同時進行で、募集期の準備をしておく必要があります。
また、受験が終わると多くの中3生が塾をやめてしまうので、少しでも高校になってからも継続してもらえるかが、安定した塾運営のポイントになってきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
塾の1年は、怒涛のように過ぎていきます。
ですが、毎年受験などのドラマがある、とても魅力的な仕事だと思います。
これから塾業界に飛び込む方の参考になれば幸いです。
それでは〜