この記事では、4人チームで同時に作業を進めるような開発現場を想定し、GitとGitLabの具体的な運用フローを解説します。特に、バイナリファイルの多い環境でのマージや、他者の変更を取り込むポイントについて丁寧に説明します。
1. 全体の開発フロー
- GitLabでdevelopブランチを作成し、基準とする(※mainブランチは安定版として扱う)
- 各メンバーが個別の作業ブランチ(例:
feature/xxx
)を作成 - 定期的に
origin/main
を取り込みながら作業 - 作業完了後、GitLabでマージリクエスト(MR)を作成
- レビュー・承認後にmainブランチへマージ
2. 個人の作業フロー(例:Aliceのケース)
- 作業ブランチを作成
git checkout -b 00000_kinoumei
- 作業を進めてコミット
git add .
git commit -m "コミットコメント" - mainブランチを取り込む
他のメンバーの変更がmainにマージされている可能性があるため、作業前・作業中・プッシュ前に以下を実行:git fetch origin
- 取り込み:
–git merge origin/main
(初心者向け)
–git rebase origin/main
(履歴がきれい)
- 競合があれば修正
コンフリクトが出た場合はファイルを手動で修正し、git add 修正ファイル
git rebase --continue - リモートにプッシュ
git push origin feature/add-watermark
- GitLabでマージリクエスト(MR)作成
- mainにマージ後、ブランチを削除
git branch -d feature/add-watermark
git push origin --delete feature/add-watermark
3. バイナリファイルが多いプロジェクトでの注意点
- バイナリは差分比較ができず、競合が起きやすい
- Git LFS(Large File Storage)の導入を検討
git lfs install
git lfs track "*.png" - バイナリファイルは担当制で更新し、同時変更を避ける
4. 開発運用のコツ(ベストプラクティス)
項目 | 推奨方法 |
---|---|
ブランチ命名 | feature/xxx , bugfix/xxx |
mainの取り込み | fetch + merge/rebase で同期 |
マージ前 | 最新のmainを取り込み、競合を解決してからPush |
レビュー | GitLabのMR機能を使ってチームで確認 |
5. まとめ
GitとGitLabを活用したチーム開発では、「mainを常に最新に保ち、衝突を避ける」ことが円滑な作業のカギとなります。特にバイナリファイルを多く扱う現場では、早めの同期と明確な担当分担が重要です。
本記事がチームでのバージョン管理をスムーズに進める一助となれば幸いです。