こんにちは、シミズです。
最近よく耳にする塾の「成績保証」。
塾の看板にデカデカと掲げている塾も少なくありません。
「成績を保証するってどゆこと?」と思われる方も多いと思います。
私が学習塾で教室長をしていた頃、私の教室では成績保証制度はなかったのですが、よく保護者から「〜塾は成績保証制度があるって言ってたんですけど……」と相談されることがありました。
そこで今回は、塾の「成績保証制度」について書こうと思います。
成績保証制度って?
まず、成績保証制度という制度についてです。
塾によって制度の定義はバラバラですが、シンプルにまとめると始めに設定した目標の点数まで成績が上がることを保証するというものです。
目標点まで期間内に上がらなかった場合は、授業料を返金したり、追加の授業を無償で受けられるなど保証の仕方は様々です。
成績保証制度を塾のシステムとして標準装備しているところもあれば、オプションサービスとして用意しているところもあります。
次に、成績保証制度のある塾を選ぶ(成績保証制度に申し込む)際に注意すべきことを3つ解説します。
注意POINT① 何をどう保証してくれるのか
まずは、何をどう保証してくれるのかをしっかり確認しましょう。
【何を?】
一番指標になりやすいのはテストの点数です。
その中でも多くの成績保証制度は、学校の定期テストを成績保証の対象にしていることが圧倒的に多いです。
その理由は、中学校の定期テストは範囲を暗記しさえすれば、点数が取りやすいからです。
学校によっては、テキストやプリントがそのまま出たりします。
一見すごく太っ腹に見える成績保証制度ですが、保証してくれる内容はそこまで難しくないものをあえて「保証するから安心ですよ〜」と言っているだけだったりします。
上げる点数ですが、「〜点以下の生徒が対象」と制限されている場合が多いです。
同じ20点上げるでも、40点から60点にするのと、70点から90点にするとでは難易度は遥かに変わりますからね。
また、私立中学校などの定期試験の内容が特殊な場合は、制度の対象外になることもあるので事前にしっかり確認するようにしましょう。
【どう?】
多いのは、授業料を返金するパターンです。
そこまでにかかった費用を返すというものですが、受験生になると返されたところでという感じだと思います。
他には、成績が目標の点数になるまでの授業料をもらわないというパターンもあったりします。
これもそもそも成績が上がらない塾で授業料がタダになるからといって、通い続ける意味があるのか疑問です。
どう保証してくれるのかも塾によって千差万別ですが、成績保証制度が適応になった時点で塾への信頼は下がっているので、保証内容はそんなに関係ないのかもしれませんね。
注意POINT② 制度の適応条件の確認を忘れずに!
成績保証制度が適応される条件も事前にしっかり確認しておきましょう。
というのも、単純に点数が上がらなかったから即保証というわけではないからです。
例えば、定期テストまで1ヶ月で前回のテストの結果が40点だった生徒がいたとして、その生徒が、成績保証制度のある塾に入って、1ヶ月後の定期テストで60点を取ることを保証してもらうことになったとします。
その場合、週〜回以上きてくだい、毎日このテキストをやって確認テストを受けて……とかなり細かく指定されます。
私も成績保証制度のある塾に通わせていたという保護者の方にお話を伺ったことがあり、そんだけやれば成績なんて上がるに決まっていると驚いたことがあります。
その保護者のお子さんは、細かく強制されて勉強が嫌いになって成績も上がらず、その塾をやめてしまったそうです。
成績保証と聞こえはいいですが、実はやっていることは普通だったりします。
注意POINT③ 成績保証制度は塾選びの基準にならない
POINT①と②をからわかるように個人的には、成績保証制度があるかどうかというのは塾選びの基準にはならないと思っています。
よく「自信があるから成績保証します」と謳う塾もありますが、その理屈がよくわかりません。
本当に自信があるならば、そんな制度で肉付けしてわかりにくくせずに、本質をアピールすればいいのにと思います。
むしろ成績保証制度というのは、「だめだったらお金返すからいいでしょ」というスタンスに見えてしまいます。
なので、成績保証制度という一種のパワーワードに踊らされずに、もっとどこがお子さんに合っているのか、勉強しやすいのかという視点で塾を選ぶことをおすすめします。
まとめ
成績は絶対に上がるものではありませんし、点数だけ上がっても子どもが勉強を嫌いになってしまってそれ以降全く勉強しなくなってしまうこともあります。
確かに、成績を保証してくれるって、親的にはお金も返ってくるし(授業料免除されるし)、子ども的にはただ言われたとおりにすれば成績が勝手に上がるんだと誤解させかねない甘いワードです。
なので、その甘いワードに惑わされずに、どんな環境で勉強したいか、塾で勉強してどうなりたいかという本質的な目的をベースに、どの塾なら(どの先生なら)それがより実現しやすそうかという点をぶらさずに塾を決めることが大切です。
これから塾探しをされる方の参考になれば幸いです。
それでは!